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DIARY(2003年09月)

2003年09月30日(火)
今日は変則的だが会場を移して、ウィーンの応用美術博物館(MAK)での本番日。
大きな美術館のロビーが会場となるイベント「MAK NITE」。結構定着している人気のイベントらしい。
「Erehwon」「丹野賢一/NUMBERING MACHINE」「竹谷明美+古舘徹夫」の順に上演予定。

12時に会場入り。照明の担当者と打ち合わせ。
劇場公演ほどの照明設備は無いので、あるものを何とか流用したりで考えていく。
階段を赤く染めたいという希望も叶う。
階段と言えば当然、転がり落ちなきゃな。という訳で「015-PETAL」を変形して上演する事に。


MAK NITE
PHOTO/ABE AKIKO

「015-PETAL」は新ヴァージョンの本番はまだ行っていない。先に変形版を上演するというのもちょっと妙な気分。

本番。「015-PETAL」と「024-MAXI」を上演。
大声援が残る「Erehwon」の演奏の終了後、すぐに「015-PETAL」のイントロのベース音をスカンクが出す。


Erehwon
PHOTO/Herman Fink

楽屋から登場し、赤く染まった階段を上り踊り場へ。階段を昇降しながらの動き。

015-PETAL  015-PETAL
PHOTO/Herman Fink

倒れた勢いを利用して、階段を転がり落ちる。結構スピードが乗っている。
最後の動きを終え、階段を降り、「024-MAXI」のロングコートに生着替え。
スカンクのエレキギターの演奏。この会場はdietheaterは正反対で音の反響が非常に大きい。
何もしなくともエフェクターがかかってしまうような状況をコントロールしながらスカンクがギターを弾く。
人で一杯のフロアをぬいながら移動。動く為の場所を少しづつ広げていく。


024-MAXI  024-MAXI
PHOTO/Herman Fink

劇場の設備は非常に魅力的だけど、こういう客席設定も無い、ラフな空間はやはり良いなあ。
観客も楽しみに来ている感じが凄くある。劇場だと勉強しにくるような固い雰囲気が中々壊せない。
日本でもずっと考えていた事が、ここでもまた甦る。

上演終了。非常に良い反応。
楽屋で休憩した後、竹谷さん、古舘さんらの演目の開始に合わせて、ロビーへと戻る。
バーカウンターでビールを購入しようとすると、カウンターの人達が良かったと指を立てたポーズと共に声を掛けてきてくれる。
全演目終演後は、観客も声を掛けてきてくれる。ロック風の風体の人の反応がやっぱり特に良い。
何人かは明日のdie THEATERの公演に行くから、時間を教えろと。

今日は写真を撮りに来てくれたヘルマンの撮影が終演後も延々と続く。
本番はフラッシュも使えなかったり、撮影位置が自由にならなかったりだったりなので、撮り足らなかったらしい。
人々と話している所だったり、煙草の挟み方に注文をつけられたり。


ヘルマンとの撮影会
PHOTO/Herman Fink

美術館を出て、明日のdietheaterでの公演の打ち合わせ。
今日感じた事を取り入れていこうと。劇場をもっとラフな空間へ改造しよう。
照明の追加の事、客入れ時からミラーボールを回す事、映像を一つ減らしてスカンクのギター演奏で作品間を繋ぐ事、客席の椅子を外す事etc。
皆で更に良くする為のアイデアを議論。

左足腿を打撲、左頭に瘤。階段を転がり落ちた影響。
2003年09月29日(月)
ウィーンのdietheaterでの本番初日。
「image tanz」というフェスティバルへの参加だ。
朝9時から仕込みを再開。照明の作業を続ける。

プロデューサーのアンナと再会。
今回の公演は、アンナが昨年の我々の舞台をパリで観てくれた事がきっかけとなっている。
彼女が終演後、直ぐに声をかけてきてくれ、次の公演先であったバンコクにつく頃には、もう正式なオファーをくれていたのだ。
その時のパリでの演目は「011-DOT」と「012-RAG」。だからこ今回もこの2つは入っている。

制作のベッティーナやクリスティーンが到着した時のタクシーの用意の件を詫びにくる。
手配はしていたのだが、タクシーの運転手が約束を果たさなかったらしい。
そんなハプニングほど、記憶に深く刻まれるもの。
全く気にしていないから大丈夫と話す。

時間はあっという間に過ぎていく。18時頃にようやくリハーサルを開始。
クリストフは今からやるのか?と驚いている。
19時過ぎにリハーサルを終了。開演までにもう1時間を切っている。大慌ててメイクを開始。特種メイクには時間がかかる。
会場に来てくれた「Erehwon」の石川雷太さんにビデオの撮影を、コウソクさんにメイクの手伝いをお願いする。

本番。
「021-WRINKLE」「017-SPEAKER」「018-NET」「011-DOT」「012-RAG」を上演。
正直観客は多いとはいえない。ただその割には拍手の雰囲気とかは悪くない感じ。
ロビーで簡単なパーティ。アンナは皆驚いていたよと伝えてくれる。
エワード、ゲディ、クリストフの3人が非常に喜んでくれているのが嬉しい。
オーストリア在住のダンサーで今回の企画にも関わっている竹谷明美さんと対面。Nomade~sの池宮中夫さん、熊谷乃理子さんと再会。

ヘルマンが名物のシュニッツェルを食べに連れていってくれる。皿からはみ出す平べったくて大きなカツ。
彼はデビットボウイの友人だという。


ヘルマン
PHOTO/ABE AKIKO

公演は非常に気に入ってくれたよう。ただ、多くの雑誌や新聞に公演情報が出た割には観客が多く無いのは何故か?と首を傾げている。
ヘルマンの車で、ペンションへ移動。今日から滞在先が変わるのだ。
荷物も彼が昼の間に運んでおいてくれている。有難う。
2003年09月28日(日)
朝から、dietheaterで仕込み開始。
音響のエワード、照明のゲティ、舞台のクリストフと対面。彼らが本当に良く働いてくれる。
来てからまずコーヒーと煙草で一服してからの仕事ではあるけれど。
僕らのやりたい事に対して惜しみ無い協力をしてくれる。日本でこんな小屋付きの人はいるのかなあ。やりやすい。
彼らは音響、照明、舞台という互いの役割を分担するのではなく、灯体を吊るのも、幕を張るのも3人が共同で作業を進めていく。
僕らの今回のツアーの体勢としては、照明のオペレーターが宇野、舞台監督が安部という初編成。
安部の英語力が格段に進歩していて現地スタッフとコミニュケーションを取っている。

サウンドチェック。
小屋の反響が非常に少ない。スカンクがリバーブを普段は使わない楽曲に対してもかけて音色を調整していく。
エワードは誰よりも3階の音響室から客席へ降りてきて、曲毎に音質をチェック。こういう設定にしたら良いと思うのだが?と必ず我々と会話をした上で修正、最善の方向へと誘ってくれる。
照明の仕込みの途中でタイムアップ。
2003年09月27日(土)
朝5時過ぎにウィーンに到着。
探せど探せど迎えに来ている筈のタクシーは見当たらない。参加するフェスティバルの担当者に電話するも繋がらず。土日は皆完全に休むしなあ。
8時過ぎまで待ったり、電話をチャレンジするが駄目。
宿泊予定の場所の名前はわかっていたので、空港内のインターネットで、安部と松本が検索。お、住所と電話が判明。
宿泊先の人に電話。遅いので心配してくれていたらしい。タクシーを掴まえて、移動。

居候させて頂くヘルマン宅へ。手製の家具や照明機具が多く置かれた広いスペース。良い感じ。
宿には滞在の為の資料や、フライヤー、我々の公演についての記事が掲載された雑誌などのコピーが置いてある。
「Folter」というKIOSKなどでも売られている情報紙の表紙一面に僕の写真が使われている。


Folter
PHOTO/ABE AKIKO

程なく公演に協力してくださっているウィーン在住の村田さんが訪れる。早速彼女の案内で公演場所のdietheaterへ。劇場のフランツと打ち合わせ。

dietheater
PHOTO/ABE AKIKO

次はMuseum fur Angewandte Kunst(通称MAK)という美術館へ移動。
ここも公演場所。ウィーンのガイドブックに載る程の有名な美術館。地下の常設展では、カラフルな家具や仏陀の頭が転がって展示されている。
カフェや庭の感じなど、日本の原美術館のような感じか。
舞台として良さそうな階段を発見。当初、「024-MAXI」の上演予定だったが、もう少し色々出来そう。「015-PETAL」も追加しようか。
夜の状態が見たいので、一旦宿に戻って再度来る事に。


imagetanzポスター
PHOTO/ABE AKIKO

再出発。美術館近くのカフェで暗くなるのを待って、会場へ行った時にはもう閉館間近。
係の人に無理を言って入場。数分でも夜の状態を見る事が出来て収穫大。

帰路の途中の駅地下で、後ろの人がコインを落とす音。
宇野が親切に拾ってあげる。「有難う」という言葉を発する彼の目は血走っているし、歩みもおぼつかない。
「!」と思いつつ帰途につく我々に再度彼は話し掛けてくる。やっぱりクスリいるかって・・・
僕とスカンクは海外でよくこの手の声を掛けられるなあ。買わないのに。
宿に戻る。宿主のヘルマンと歓談。
彼はパフォーマーだったり、写真家であったり、家具や照明の作家でもある。
少し前までこの家はパフォーマンススペースでもあったらしく、ここで公演した時に彼が撮影した勅使川原三郎さん、浜田剛爾さん、室伏鴻さんの写真を見せて貰う。
2003年09月26日(金)
徹夜のまま朝、自宅を出発。
成田行きのバスの発着場である新宿西口に行く為に、タクシー会社に電話するが、近所を走っているタクシーが無いらしく、軒並み断られる。家の近くには流しを拾える所が無いんだよなあ。
ようやく5つ目位のタクシー会社でゲット。多少渋滞に合うも何とか予定のバスの時間に間に合う。
成田で、今回のツアーメンバーである僕、スカンク、宇野、安部、松本の5人が合流。
空港でトランクを開けようとした宇野が早速借り物のトランクの暗証番号を忘れて、持ち主に電話。おい、大丈夫か。
搭乗手続き。早速、僕らの重い荷物が引っ掛かる。超過料金20万円って・・・。まあ正規ではそうなのは承知ではあったのだけれど。交渉交渉で粘る。値下げに成功。
ここから台北、バンコク経由でウィーンへの移動だ。
台北で一旦降りる。空港内のカフェで妙な展開のテクノを聞きながら食事。スカンクは妙にこの音にはまったらしい。CDを欲しがる。
喫煙所を探していたら、礼拝所に辿り着いてしまう。う〜ん、遠目では似たような表記だったのだが・・・
飛行機を乗り換え。再フライト。チェンマイへ。ここでは機を降りなくてもよいとの旅行会社の話だったのだが、降ろされる。
2本のギターや他の多くの音楽機材を機内持ち込みしなければならない僕らは、荷物置き場確保の為に折角一番に台北で搭乗したのに・・・
バンコクでも経験した馴染み深い、狭く閉じられたもうもうとする喫煙所で一服。トランジットは面倒だけど、これは有り難い。
しかしもう夜だよ。日本を出て大分経つのにまだアジア。欧州は遠い。
2003年09月25日(木)
朝、ビデオの編集作業が終わった頃、ずっと泊まり込みで稽古と打合せに参加してくれていた村瀬が名古屋への帰途につく。
テクニカルに関しては無論の事、自分がいない欧州公演の体勢に関しても思考に思考を重ねてくれ続けてくれていた。感謝。
あとは良い結果を報告出来るよう、頑張らせて貰います。

すっかり後回しにしていた、滞在国各地のネットへのアクセスポイントやら諸々の必要そうな情報収集や、資料作り、荷物整理。
2003年09月24日(水)
昼から欧州行きに必要なものを買い出しに出かける予定が、中々身体が冴えず、すっかり遅くまで寝てしまう。夕方から何とか出掛ける。
この所の稽古と公演続きで、何か久々に一人で外を歩いている気分。
ずっと家に泊まり込んでくれている村瀬は図面描き。夜に安部が合流し、最終の打ち合わせ。
僕は同じく夜に作品間に上映予定のビデオを届けに来てくれたうらしまとチェックと修正の作業。
映像スタッフも連れていければ、現地の投影環境にあった修正もその場で出来るのになあなどと話す。
翌朝まで、今度は僕が編集する別のビデオ作りが続く。

38才になった。
僕は20年前に田中泯と出会って、その翌年に舞塾のメンバーになった。
泯さんと僕は20才違うから、丁度会った時の師匠の年となった訳だ。
当時、泯さんの思考に全く追いつけないでいた自分や、世界各地に公演に行く泯さんを凄いなあと見ていた自分や、ある時はそれは違うだろと否定したりもした自分を思い出す。
舞塾で最年少だった僕も、現在の今NUMBERINGMACHINEで集まる皆の中では最年長となる事が多い。
当時と何か変わっただろうか。
勿論、色んな事を勉強したし、舞台の場数も踏んだ。
しかし、恐らく基本的な趣向や、人との付き合い方、欲する関係は何も変わっていない。
変わっていない、変わらずに生きてこれたからこそ、今がある。
2003年09月23日(火)
中野で引き続き、照明を入れての稽古。
今日は、欧州で上演する予定の旧作の内、照明オペレーターの宇野がまだ本番を経験していない作品を。
「014-SCAR」「012-RAG」「018-NET」「011-DOT」の順に、昨日と同様、一作品毎に照明を吊り変えて進めていく。
「018-NET」などは、2年振りの上演で、自分自身細かい部分の記憶が曖昧であったりしたのだが、一度通してみた後には、不思議な程感覚が甦ってくる。
スカンクもここの所、違う種類のギターの練習三昧で、久しぶりのエレガットだったが、すぐに違和感を払拭している。
宇野はこれで先月の大阪公演以降の僅か1ヶ月で、15作品のオペレートを覚えている事になる。
きっかけや音を記憶するだけでなく、作品へ積極的に介入する意志も要求しているから非常に大変だと思う。
欧州公演の舞台監督の安部も、照明のセッティング、映像のオペ、その他舞台回り全般を見るこれまでに無い程のボリュームの仕事量だ。

「SHORT SOLO WORKS」に関しては、場所と遭遇してからその特性や条件を判読して、即時に演目を決定、変更出来る瞬発力も求めている。
その為には、皆の相当の頭の回転と個々の作品の世界観の理解が要求される。
しかし、相変わらずリトアニアからは必要な情報が届かない。
図面に一切の大きさに関する表記がないのだ。一体どんな会場なのだろう。
公演スケジュールや滞在に関する連絡は来ても、テクニカルに関しては情報が非常に薄い。
正に劇場に入ってから演目を決めねばならないかも。
要求はしっかりするとして、まあそんな状況も楽しもう。

欧州ツアー前の日本での最後の稽古を終え、皆で作品の事、向こうでの生活の事などをミーティング。
深夜帰宅すると、プラハから架設舞台の図面が届いている。急いでプリントアウトして、村瀬と相談。
2003年09月22日(月)
新宿で稽古。
欧州ツアーの同行メンバー5人と、日本に残る村瀬が集合。
今日は照明を入れての稽古。本番程の機材の量は無いし仮設定だが、これを事前にやっておくのとやらないのでは、全く違う。
照明という情報が入る事で、見た目は勿論の事、動くべき方向や、音の展開のさせ方も大きく変わってくる。
劇場入りしてからも最も時間のかかる照明のセッティング作業だが、出来る限り事前に準備出来れば、それも短縮されていく筈。
となれば、公演場所の選択肢も妥協なく今以上に拡げる事が出来るだろう。来年以降の活動の事も視野に入れている。

「024-MAXI」「025-CROW」「015-PETAL」「010-SKIN」の順に、村瀬の照明プランを基とし一作品毎に照明を吊り変えながら進めていく。
動きと音と照明、それぞれが動くタイミングの詰めを秒単位、コンマ秒単位でチェックしていく。
誰がどのような意志でまず動くべきかは、作品毎に異なる。
ある時は疾走感が生まれる関係が、ある時はうるさくなる事もある。皆が同時にバシッと展開する爽快感は、あざと過ぎる場合もある。
一つ一つ作品にそぐう狙いを明確にしながら、創っていく。
2003年09月21日(日)
中野で稽古。昨日の続きで「025-CROW」から。
今日は出入りの時間差はあるものの人が多い。音のスカンク、名古屋から沖縄後早くも戻って来た照明の村瀬、欧州公演の舞台監督の安部、衣装の流川、時間の無い中ビデオの修正を引き受けてくれて撮影にきたうらしま、制作の山口に松本。
まだ、スカンクと探りながらやっている所も多いので、本音では見られる事に気恥ずかしさも。
今回の新作は前にも増して音と動き、演出が同時進行だ。でもどちらに合わせていくでもないこの姿は正しい筈だ。
「025-CROW」「015-PETAL」「024-MAXI」「010-SKIN」と新作&リメイクをビデオ撮りを兼ねて通す。
仮のものだが照明も入れてみると、全然違う。ここでも足し引きがたくさん。
照明は話では詰めていても、どうしても劇場に入ってからという事がこれまでは残念ながら多い。
これを逆転させる方向へ以降中。
小屋入りは遅くとも瞬発力を上げ、より本番に近い状態を机上では無く、より想像が近しくなる所までを事前に。
2003年09月20日(土)
中野で沖縄前に続けていた新作&リメイクの稽古を再開。
肋骨も、変色していて罅を少し気にしていた右手の骨もすっかり回復。
ただ皆、7月からの公演続きのステジュールで疲れ気味にみえる。
気合いは入っていても、思考が止まり気味になっていくのはなんとかせねば。
稽古は「024-MAXI」と「025-CROW」が中心。
「024-MAXI」は大分出来てくる。足しが必要そうなギターエフェクターを明日の朝一でスカンクに楽器屋に行って探して貰う事にする。
スカンクの運ぶ機材がまた増えるな。
「025-CROW」は2000年に上演した「009-COLLAR」の一部を抜き出して、衣装や音を変えて独立させた作品。音は今年の「002-BARB」で使ったものでもある。
というか「009-COLLAR」の時点で、1993年の「002-BARB」初演の一部が軸になっていたりもする。
しかし当たり前に、衣装や音が変わる事は一大事。
今までそぐわなかった動きや姿勢が浮上するし、その逆も多々あり。
2003年09月18日(木)
肋骨奥がちょっと痛い。壁タックルの影響かな。
「016-WALL」は身体の奥の方にくる。部分が裂傷するとか破損するのとは違って、激突の瞬間に全身の水が揺れる感じ。
2003年09月17日(水)
「指輪ホテル」の羊屋白玉さん、プロデューサーの上田茂さんとミーティングの為、昼過ぎに指輪新事務所へ出かける。
昨年から暖めている企画について話す。
「指輪ホテル」は10月に公演を控えているし、我々もこの所の公演ラッシュでようやく見つけた日程。短い時間ながらも話が進む。
「指輪ホテル」は旗揚げ少し後から案内を頂いていて、何度も公演に足を運ばせて頂いていた。
内容的な事は勿論、制作というかアプローチの方法、舞台公演の現在の位置や我々のやり方などについて話せるのが刺激的だ。
詳細はまだ内緒。
2003年09月16日(火)
朝、10時にチェックアウトなので、9時30分には起床。眠い。眠い。余りに眠い。眉間に寄る深い皺を中村に指摘される。
朝食を食べに行くが、コーヒーすら口に入れる気にならない。
その後、タケシさんリコメンの嘉手納のタコス屋へ向かう。皆、よく食うなあ・・・
でも朝食を食べられなかったお陰でタコスはうまい。流石地元の人の紹介。タコメシ発祥の店らしい。
ここで東京からイベントを観に来てくれた高橋君と合流。
実は昨日の居酒屋で靴が交換されてしまっていたらしい。
似ている靴というレベルでは無く、全く同じ型でサイズが0.5cm違いというだけとは・・・しかも相手が東京からの高橋君・・・
スカンク、村瀬、中村、松本は恩納村のこれまたタケシさん紹介の秘境のビーチへ。
僕と照明の搬出作業をする宇野、高橋君は前島方面へ戻る。飛行機の出発時間が早い高橋君を途中で降ろした後、前島アートセンターへ。
11月に昨日のイベントと同じ場所でJCDNの「踊りに行くぜ!!」がある。
昨日から下見に来ていたJCDNの水野さん、照明の相川さん、そして祖父江、前島アートセンターの宮城さん、JUNK TAKASAGOの保栄茂さんらと打ち合わせ。
夕食の場所へ東京組再集合。海へ行っていた4人は肌が赤くなってる。睡眠不足若しくは完徹ではしゃいだらしく今にも眠りそうな皆。
レンタカーを返して空港へ。前島で一旦別れた祖父江が見送りに来てくれる。君と機材面の手配を一手に引き受けてくれた宮平君がいなければ今回の公演は実現出来ませんでした。有難う。
やっと運転から解放されて機内でビール。3本目で睡魔が襲って、珍しく移動機関の中で眠る。
羽田でのバス待ちの時間、皆で今回最後の一杯。
「NEW SHOXX」という企画は今年の4月にスカンクと中村が発案した企画。それに僕は参加させて貰っている。
所謂劇場では無い場所にどうやって侵入していくか、とはいえ劇場の機材やシステムは効果や演出、時間、料金体系などある意味やり易い部分はあるのは確かで、違う場所でどう妥協無い内容を実現するか。非常に勉強になるし、チャンスを与えて貰った事で僕自身も相当変化してきている。想像では追い付かなかった思考も動く。
そして、舞台監督などとしての関わりは長いものの今年の大阪から本格的に照明プランとして参画して貰った村瀬、今年の東京からNUMBERING MACHINEに参加し、大阪、沖縄と厳しい時間の中、オペを引き受けてくれた宇野。
この現在の揺るやかな集合を僕は今誇りに思う。そう思えるのも沖縄の成果か。
今日は家に泊まる村瀬と2人で帰宅。明け方まで焼酎を前に話は続く。最後の一杯ではなかった・・・
2003年09月15日(月)
「NEW SHOXX in OKINAWA」の本番日。
11時から会場入りし、音作り、照明のシュートの残りを終えた後、リハーサル。
自分で動いたり、人に舞台に上がってもらったりしながら、一つ一つ確認していく。
当初天井のバトンが無く、吊り位置などを懸念していた照明も、村瀬のハイスタンドを駆使したプランと、大阪公演に続くオペレートの宇野の急成長で良い感じ。
普段、ライブが行われる事が多い会場なので音量も全く問題ない。
音量はいつも劇場公演でも悩む所なのだが、今回のような客席を設定しない会場だと閉息間が少ないせいか大きめに設定しても、乱暴なうるささとはなりずらい。これもこのような会場の魅力。
もう少し詰めの時間が欲しい所だが、予定の時間が来て15時30分過ぎにDJや他の出演者に場所を渡す。

一旦ホテルに戻ってシャワーを浴び、汗を流し、筋肉をほぐす。
久々の上演となる「017-SPEAKER」「016-WALL」のビデオをチェックして、会場に戻る。
先程のリハで出た部分修正と、スタッフ、出演者全員での最終打合せを終えると、もう開場間近の20時前。

開場とほぼ同時に「021-WRINKLE」の特殊メイク開始。
約1時間のKUNIHIROさんのDJタイムが過ぎ、21時に1回目の出番。
ここ「JUNK TAKASAGO」には間口約5間、奥行き約2間の結婚式場だった頃からの舞台がある。
この舞台だけで公演を行うにはちょっと奥行きが足りない。
という訳で「021-WRINKLE」は舞台下のフロア部分での上演。
このスペースは演目が行われていない時は、観客が行き来し、またダンスフロアとして使用している。
演目が始まるからといってこの場所から観客が移動するとは限らない。
スタッフに「下がってください」と伝えて貰うような不粋で勝手な事は当然したくない。
この部分の照明や僕の登場方法など、ずっと皆で思案してきた。
予定のアクティングエリア部分に明かりが付き、スモークが炊かれる。僕はステージとは反対の会場後部から観客の間をすり抜けて登場。
明かりがついた部分は概ね開いている。色々なケースを覚悟していたのだけれど、これなら予定していた効果や演出には支障が無い。
6〜7分の「021-WRINKLE」の上演を終え、1回目の出番を終え楽屋へ戻る。
次に出演するバンド「エクスペディション」のメンバーが良かったという風に声をかけてくれるのが嬉しい。
次の出番は1時間強後。いつもは5分で着替えとメイク替えなのにこの落差。
身体を休めつつ、楽屋で「エクスペディション」のLIVEを聞く。

22時20分頃、2度目の出番。
今度はステージ上のみを使用して「017-SPEAKER」。
いつものようにハウリング音で終了。
このハウリング音をピラルクのギター石原タケシさんが「キター!!!」って感じだったと喜んでくれる。
音楽から入ったけれど、自分のやる事としては音楽を選ばなかった僕だけど、今も音楽を創るように作品を創っている感覚がある。
その上「017-SPEAKER」は具体的に呼吸音やハウリング音という「音」を自分で出しているし、特に一時だけのミュージシャンになっている気分あり。
それをミュージシャンに気に入って貰えた事がえらく嬉しい。

で、ここからが違う試み。
ハウリング音で暗転にせず、ステージ上で生着替え。スピーカーを置き、マスクを剥ぎ、白いガーゼシャツを脱ぎ、赤いエナメルコートを着て、「016-WALL」改造完了。
今回の場合、ここでの楽屋に戻るのは入退場が多すぎてしつこいし、普段の映像や音で繋ぐ以外の方法も探していたからだ。
昨年の犬島公演で近い事はやっているのだけれど、ここまでハッキリとキャラチェンジを見せたのは初めて。
舞台後方の壁に数度タックルの後、ステージを飛び下りていよいよ問題のフロア側面へ向かう。
一度目の激突であっさりと壁にヒビが入る。
やっぱりな・・・しかしここで手を緩めては作品内容としても駄目だし、許可してくれた会場の保栄茂さんにも失礼だ。勿論、壊す事ではなく、激突する事が第一義である事を忘れずに。
両サイドの壁に亀裂と凹みを残して、観客の間を通って退場。2度目の出番終了。

3度目の出番は、DJタイムを挟んで22時50分頃。
当初、アクティングエリアを作る為に、これも会場後方から観客をすり抜けて登場の予定だったが、これまでを鑑みると観客の人達がアクティングエリアは作ってくれている。
もうそれは必要無い。急遽変更してステージ上から登場、段差を降りて「023-SILVER」開始。
これまでの3演目が激しめのイメージのものが多かったし、いつもより音も動きもやや渋めに展開。
ステージに這い上がり、一動きの後、ブリッジで暗転、終了。楽屋へ戻る。
すぐにDJが再開されたにも関わらず、拍手が起きている。素直に嬉しい。

メイクを落とし、ひと休みすると丁度ピラルクのLIVE開始。会場へ聞きに行く。
2年前に石原タケシさんの演奏は聞いていたのだが、ピラルクとしては初体験。
タケシさんのあちこちへと急速に移動展開していくギターともう一人のワカさんのじっくりと作り上げていくギターの組み合せが気持ち良い。
古く汚れて味が出た会場の絨毯の上に座ってビールを飲んだり、時に後方の喫煙スペースに行ったり、人と少し喋りながら聞く一時間。非常に居心地が良い。
最近今後の公演会場の事を考えているせいもあり、普段の小劇場は身動き、物音すら許されない監獄のように思えてくる。
そこにいて楽しい、そこに行く事が楽しい場所じゃないとな。

予定を大きく上回る約1時間のLIVE、その後のスカンクのDJを終え、25時過ぎに「NEW SHOXX in OKINAWA」は終了。
バラシ開始。保栄茂さんと壊した壁の件を含め話をする。
ここでも一切問題無いと言ってくれる。「ステージングであればいいんです。ただ、なめてる態度のものであったらステージ上の煙草一本でもでも許しません。」と。
凄く格好良い。そして肚がすわっている人だ。

4時位?まで撤去作業を続けた後、打ち上げ会場へ。
出演したバンドの方々、スタッフ、会場の人達、皆残っている。馴染みの少ないパフォーマンスが入ったイベントであったけれど、お客さんの反応も非常に良かったみたい。6時近くのまで閉店時間を超えて飲む。
こんなに気分良く公演が出来る事は正直数少ない。関わった皆に素直に感謝。
2003年09月14日(日)
朝4時30分頃に沖縄へ向け、名古屋から来て昨日は家に泊まっていた照明の村瀬と共に出発。
普段から起きている時間だし、資料作りや何やらの作業もあったので、僕は当然徹夜。
バスで羽田に行って、ここで照明の宇野と合流。飛行機に乗り込む。
僕は余程の疲労か酔っ払い状態ではないと、移動機関の中では眠れないので、睡眠は諦めてたまっていた書かねばならないメールの下書きを機内で。家にいると他の事に追われてしまい出来なかった事が進む。

那覇着。レンタカーを借り、会場の前島アートセンターに到着したのは、予定の30分過ぎの10時30分。
会場前に停まっている沖縄舞台のワゴン車の中身は空。という事は照明機材の搬入に間に合わなかったか。ゴメン。
5Fの会場「JUNK TAKASAGO」に入って、今回のイベントの制作である祖父江、照明の手配や舞台制作を一手に引き受けてくれている宮平さん、2年前のツアー「SSW」でもスタッフとして活躍してくれた盛田さんらと再会。
早速、届いている照明機材を村瀬、宇野と沖縄のスタッフの皆で設置開始。明日出演するバンドの「エクスペディション」のメンバーも舞台作りに参加してくれる。

2年前の沖縄公演(浦添市/大地アトリエ)の際、関連イベントとして行ったトークイベントでこの場所には来ている。
その時にはこのビルの夜の屋上で、無音照明無しでのパフォーマンスも行った。
更に今年5月に一旦下見ににも来ているのだが、初めは本当に結婚式場跡といった感じであった場所がどんどんとライブを行う空間に変わっていっている。壁が黒く塗られたり、音響機材が揃っていったりと。
最近では保栄茂さんという以前は、別のライブハウスを経営されていた方がこの場所を「JUNK TAKASAGO」として主にライブハウスの運営を中心に参画されている。
こういうのはいいな。最初から大金と大労力を叩かないと「場所」が出来ないのではなく、自分達が必要な場所をまず得て、必要とする連中が必要なものを徐々に揃えていく。場所が徐々に関わる多数の人々の手によって成長していく。
こんな事が現実にあったり、宣伝期間が東京や大阪公演に比べて短くても届いたりと、沖縄と普段の我々の状況との違いに改めて驚く。来る度に思うが、海外での公演に近い感触がある。

3時頃に後発隊の音のスカンク、制作の中村、松本も到着。これで東京組は揃った。
更に明日出演するバンド「ピラルク」のメンバーも続々到着。ギターの石原タケシさんと2年振りの再会で握手。
彼とは2年前、これまた関連イベントとして行った「FFM」という多ジャンルを集めた企画で御一緒させて頂き気が合い、今回のように音楽を交えた企画ならば是非御一緒したかったのだ。

今回の「NEW SHOXX in OKINAWA」での我々の演目は、「021-WRINKLE」「017-SPEAKER」「016-WALL」「023-SILVER」の4本。
「021-WRINKLE」と「017-SPEAKER」の間にはエクスプロージョンのライブ、「016-WALL」と「023-SILVER」にはDJタイムが入る。
「また出た。また出た」という風にしたいとの祖父江さんの発案での3回に分けての登場を予定。何組かの出演者がいるイベントならでは方法。こんな新たなやり方も非常に刺激的で思考が活性化する。
「016-WALL」の照明仕込み中に問題点。
何度も壁に激突する場面があるのだが、奥の壁はコンクリートで問題ないが、側面は石膏ボード部分が多く、すぐに壊れてしまいそう。
壁に梁がある部分や、構造が石膏ボードでは無い部分を探してと、激突方法を探っていると、会場の保栄茂さんが近付いてきて「壊れても構いませんよ。若し壊れたら記念に丹野と矢印して書いておきますから(笑)」と言ってきてくれる。
本当に有り難い。壊す壊さないの話には色々問題があるのは承知だしさておいても、何よりも出演者がやりたい事をやらせてくれる、やりたい事をまず第一に考えてくれる場所がどれ程あるだろう。
僕や僕以外の出演者を含め演目毎に移動せねばならないステージ上の音楽機材の移動も、積極的に協力してくれる。
益々、この場所にここの人々に惚れていく。
思い切りやらせて頂きます。

22時30分頃まで、会場で照明を中心に仕込みを続ける。
23時頃にようやくホテルにチェックイン。
皆でホテル近くの居酒屋の沖縄料理で腹ごしらえ。
何故か海外公演時の話題が多い。それもここでの人々の感覚や時間が近しく感じられているからなのか。
2003年09月13日(土)
昨日問題の出た衣装の件を解消すべく、買い物へ出かける。
当たりは以前から制作の松本がつけてくれていたので、目的の店に直行し、試着し、あっさり問題解決。
他にも色々と沖縄や欧州で必要なものを買い出したり、海外で使える携帯電話の説明を受けたり。

髪を切る。
いつものように、両脇を刈り上げて、残った部分を空いて立つようにする。
途中、短い期間、前髪だけにしてそれを極度に長くしたりという変形ヴァージョンや完全に剃っていた時期はあったけれど、もう約20年この髪形だ。
特別な対案が無い限りは、これをやめたら自分が駄目になってしまうのでは、なんて気分があったりもする。
ピンクの服なんかも同じ。
そんな単純なものでは無いのは承知でもあるけど。

明日は、早朝に沖縄へ出発。
2003年09月12日(金)
中野で稽古。
今日は7月から徐々に進めてきた新作「024-MAXI」を詰めていく。
これはスカンクのエレキギター生演奏作品。勿論本番でも生で弾く。
9月末からの欧州ツアーでは「012-RAG」も会場によっては上演予定で、これはエレアコのガットギターの生演奏。
という事は彼はギター2本を持って、渡欧せねばならない。大変だ。
他にもミキサーやらコンパクトエフェクター各種やらサンプラーやらグルーヴボックスやらまだまだ機材がある。大変だ。
去年は、この機材の運びだけでそうとう腕が太くなったらしい。皆で分担して持つから何とか頑張ってくれ。
「024-MAXI」も、ここに来て思う事が多く、2ヶ月前から考えてきた動きや動線を破棄したり、ある動きを今まで以上に使う事にしてみたりと、大きく創り変えていく。上演予定の時間にして2/3位までいった所まで進む。

で、大問題。先日サイズを直して貰ったばかりの衣装のサイズがどうも合わない。
見た目は非常に良いのだけれど、ちょっと小さく直し過ぎてどうも動き難い。
どこかの部位が過度に規制されると、当該箇所だけではなく、遠い部分にも大きく影響が出てくる。
それを狙いにして衣装を作る場合も結構あるのだけれど、今回はそういう問題では無い。
まあ、キャラの姿を大事にしたりする作風なので、元々動き易さを第一にする事は少ないのだけれど。
急いで、再度の直し依頼の連絡を取ったり、代替品の購入に関しての思案をする。って、沖縄公演は3日後じゃないか。

昨日の稽古のビデオを観ながら、皆でミーティング。
今年7月の東京公演から照明スタッフとして参加してくれている宇野から、新作に関して様々な照明のアイデアが出てくる。嬉しい。

先日購入した新品の靴を履いて帰宅。
靴は馴染ませからでないとないと、本番ではとても使えないからなあ。暫くは普段でも履いていないと。
2003年09月11日(木)
中野で稽古。
一昨日の稽古で出た問題点、ミーティングの結果を踏まえながら「015-PETAL」を稽古。
頭で描いているものは程遠いキーの動きの部分を、音のスカンクや制作の松本に見て貰いながら、ひたすら反復練習。
この部分に大分手応えを感じてきた後、全編通してみては、ビデオでチェックの繰り返し。
一昨日のミーティングはやはり非常に有意義だったとの感を強く持つ。かなり進行する。
2003年09月09日(火)
中野で稽古。
欧州公演の一部で上演を予定している「015-PETAL」の詰め。
これは2001年に上演したもののリメイクではあるのだけれど、衣装も音も全く新しく作り直していて、最早原形はあまり留めていない。
壁へ激突するシーンなどは「016-WALL」に移植しているし、実質新作創り。
衣装や音との関係から生まれてくる動きや場面のアイデアは出てくるのだが、当初このキャラのメインとして考えていた事がどうも似合わない。
この部分を排除すると、今度はキャラの根拠が薄くなる。
悩みながら、稽古場を出て、皆で食事をしながらミーティング。
新たにキャラの設定を明確にし直していく。
動きと照明が関係するアイデアも出てきて、先が大分見えてくる。有意義。
2003年09月08日(月)
夕方から、スタッフが集合。9/15の沖縄公演、9月末〜10月末の欧州5ヶ国6ケ所ツアーの大打ち合わせ。
沖縄の会場は旧結婚式場だった場所を、地元のアーティスト達が改造してイベントスペースにしている。
照明を始めとして、通常劇場にあるような設備は殆ど無い。。
これを我々が納得出来る内容が出来るように形に架設にする方法、必要な機材の調達、仕込みなどの打合せを時に沖縄側と連絡を取り合いながら進めていく。
続いて、欧州ツアーの打ち合わせ。
皆得意とは言えない英語で書かれているの資料を何とか解読しながら、会場毎の打合せを続ける。
各会場の条件も様々だし、初めて行く場所もあれば、3年連続の場所もある。
「SHORT SOLO WORKS」の中から何と何を上演しようと僕が思っているか、その判断は適切か?テクニカルな問題は?
図面が全く無い場所もあるし、あっても会場の寸法すら不明な場所もある。
実際に到着してから、よりその場所に似合う作品に一部を差し換える事も想定しながら、話を進める。
事前の情報は出来るだけ欲しいのは間違いないのだけれど、行ってみて起こった(わかった)事態に対処していく事もツアーの面白さだよななどと考えている自分もいる。
打合せが終わったのは深夜の三時前。
では皆で軽く一杯、のつもりが欧州ツアーには同行出来ないもののテクニカルディレクター的な立場である村瀬にこの所一人で悩んでいた多数の事柄について伝え、話し合えた事で、大分安心出来たのか久々に酩酊。家の中で転ぶ。


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